40代の方へ
40代の方へ。これから筋トレを始めたい、やっと筋トレをやり始めたという方へ。仕事や日々の生活で忙しいさなか、なかなか「筋トレに行こう」という気持ちが湧き上がらないことも多いのではないでしょうか。
楽しくなければ何でもそうですが、それをやり続けることは苦痛でしかありません。また、結果がなかなか出ないようなことを淡々と続けることに、やり甲斐を見いだすことも厳しいものです。
「果たしてこのまま続けて何かが変わるのだろうか?」と疑いを持ち続けていても、良いことはありません。ぜひこのサイトを通じて、「目標とするもの、または続けるためのちょっとしたコツ」を見つけていただければと思います。
筋トレを続けるためには
筋トレを続けるには、まず「習慣化」させることと「楽しさ」を見いだすことが重要ですが、それにはやはり具体的な目標が必要です。人は目標を定め、それに向かっていくことで自然と成長していくものです。
筋トレを始めたい、また始めたけれどなかなか続かないという人は、最初の目的・目標を思い出してください。そして、漠然と筋トレをするのではなく、きちんとその目標に向かっているのかを改めて見直してください。
「とにかく体を動かしたいと思った」「ダイエットのために始めてみた」「できればマッチョな体になってみたい」など、筋トレを始めたきっかけは必ずあるはずです。40代ともなれば、仕事でも重要な役割を担っていることでしょう。筋トレの目標も、仕事で立てた目標となんら変わりはありません。目標に向かって計画を立てて、あとはその進捗状況に問題がないように日々活動するだけです。いま一度、筋トレをする目標を思い返してみましょう。
目標別 モチベーションや進め方
筋トレを始めるきっかけはいくつかあると思います。理想としては、最初に掲げた目標、筋トレを始めたきっかけを早い時点でクリアし、その先にある「筋トレの楽しさ」の世界に足を踏み込んでもらえたらと思っています。
以下に、3パターンの良くある筋トレを始めたきっかけと、その取り組み方や進め方をまとめてみます。
【パターン1】筋トレを通じて痩せたい、ダイエットしたい
40代ともなると、代謝がかなり落ちている状態です。筋トレをして筋肉を増やせれば、基礎代謝を増やし太りにくい体を手に入れることができます。
ただし、見た目に筋肉が付いて、いわゆる「いい体つき」になることは筋トレ初期の時点ではあまり期待しないください。体の変化がないから諦めて筋トレをすぐにやめてしまう人に、この傾向が多いと感じます。
見た目の変化ではなく、実際の記録の変化を目標とすることでこの問題はクリアできます。つまり、例えば現時点で体重が80kgあり、体脂肪率が25%だったとします。すると脂肪量は20kg(除脂肪体重は60kg)となりますが、これらを改善したいとする数値を目標とするのです。
言われてみれば特に目新しいことではないのですが、これが最も効果があり、変化も実感できるのでやり甲斐につながります。具体的には、例えば体脂肪率の目標を20%と設定したとします。するとこの目標が達成できた状態は、だいたい以下のようになります。
- 体重: 78kg(←80kg)
- 体脂肪率: 20%(←25%)
- 脂肪量: 15.6kg(←20kg)
- 除脂肪体重: 62.4kg(←60kg)
筋トレを続けていると、必ずこの状態がおとずれます。体脂肪率が20%なることで、脂肪はもちろん大幅に減るのですが、除脂肪体重(※筋肉の割合)が増えながら体重は減っています。
(※除脂肪体重=筋肉ではありませんが、ここでは便宜上イコールとしてお話します。)
つまり、「体脂肪率20%」を目標とすることで、結果としてダイエットの目的が達せられるばかりではなく、筋肉も増えて代謝は確実に上がっている状態となるのです。こんな理想なんて本当にあるのか、と疑いたくなりますが筋トレを続けていれば必ずこのタイミングはやってきます。
さて、言うは易しといわれますが、この目標に向かって筋トレを続ける方法は実はとても簡単です。それは、毎日決まった時間・状態で、体重や体脂肪率を量って記録を付けていくだけです。1日単位で変化することもありますが、おおむね一週間間単位で増減を確認してみてください。
ちゃんと筋トレを続けていれば、数値として結果が目に見えるかたちで現れてくるはずです。
体脂肪率 測定時の注意点
一般的な体脂肪計というのは、微弱な電気を体に流して体内の水分量に応じた電気抵抗の差異で体脂肪量を判定します。つまり、体内の水分量の違いで大きく数値が変化することがあります。
そのため、「体脂肪量の絶対値」というものは正確に測れず、あくまでも推定値ということになるのです。それでは体脂肪計は無意味かというとそうではなく、毎日同じ状態で測るようにすれば日々の相対値、変化はある程度つかめます。
つまり、朝起きた状態を記録するのであればずっとそのタイミングで測る、夕食前ならずっとそのタイミングでということが重要なのです。今日は昼食後、明日はお風呂上がり、などと記録のタイミングが違うと、正確な相対値が測れません。
よく、「体脂肪計は1日に何度も値が変わるのでアテにならない」という意見を耳にしますが、たとえ脂肪量は変わらなくても、体内の水分量は1日で変化するのでこれは当たり前の現象なのです。きちんと仕組みを知った上で利用する必要があります。
また、「ジムにある体脂肪計と違う値が出たので信用できない」などの意見もよく目にしますが、これもごく当たり前のことで、その時の体質が違うことも原因の一つですが、そもそも体脂肪計ごとに推定値を算出するロジック、持っているデータは微妙に異なりますので、同じ値が出ることの方がまれだということです。
繰り返しになりますが、大切なのは同じ状態で測定し続けて、その移り変わりを見ることが自分の身体の変化を知る大きな手がかりとなるのです。
いま現在、私が使用している体脂肪計です。2014年に購入したものなので既に生産が終わっているようですが、次バージョンがより高性能になっています。
バージョンアップし高性能になっています。5部位(体幹、右腕、左腕、右足、左足)の脂肪率や筋肉量、内臓脂肪量の測定ができるのですが、かなり身体管理の重要な値です。
【パターン2】筋トレを通じてカッコイイ体になりたい
今では普通にYouTubeなどの動画を通じて、トップフィジーカーなどのカッコイイ体を見ることができます。そういった体にあこがれて、少しでも近づきたいと筋トレを始める方も多いかもしれません。
ちなみに私はジョン・スカイウォーカーの体にあこがれて目指しています。
ただ、40代から筋トレを始めるとなると、それだけで体力的にハンデがあることも事実です。そもそも筋肉量や代謝が落ちている年代なので、成果が出てくるのはよりゆるやかになると思います。それらを踏まえてじっくり長期的に取り組めればいいのですが、やはり結果が伴ったほうが継続性も高くなります。
「カッコイイ体を目指す」のは全くもって素晴らしい目標だと思います。まずは筋トレを継続させ、習慣化させ、その延長線上にある目標と考えてみてください。
具体的にはまずは半年、できればきちんとトレーナーの指導を受けた上で筋トレを続けてください。それで必ず体の変化が目で見てわかるくらいになります。そして次の目標は1年。1年続ければ、ほとんどの場合習慣化し、逆にやめられなくなります!そうなればもうカッコイイ体を手に入れたも同然です。
【パターン3】健康のために何かしら運動を始めたい
もしかすると、これが「筋トレの面白さ」に一番目覚めるパターンかもしれません。特に筋トレに興味を持っていたわけではないけれど、やってみたらどんどんハマっていく。そんな流れでしょうか。
また筋トレを、きちんと頭で考える人にハマっていくパターンが多いようにも感じます。「こうしたらこうなる」「こうしたい場合はこうする」と、頭で考え面白いように自分の体に変化が出てくると、どんどん深みにハマっていく、そんな感じでしょうか。
このタイプの人のモチベーションは、健康診断での数値の改善などですので、筋トレというよりは「健康オタク」思考が強いかもしれません。筋トレは、その数値改善のための一つの手段でしかないので、最初のうちは筋トレに対して特に思い入れは少ないでしょう。
その感情が逆に継続するための原因となり、次第に面白さにつながるのでしょうか。
「筋トレは科学」です。原理原則が分かってくるととたんに面白くなりますよ!
まとめとして、
私は30歳から筋トレを始め、週3~4回、筋トレのあとはプールで1km泳ぐというハードなスケジュールを続けていました。とにかくやると決めたら一気にやる性格なので、途中でやめようとも思わずに当時の目標「体重を10kg落とす」を半年もかからずに達成しました。半年を過ぎたころにはもう習慣化し、筋トレをやめようという気持ちは全くありませんでした。
54歳となったいま振り返ってみると、例えばこの歳で一から始めたとして同じようなペースでできるかと言えば、自分の体力的にも精神的にもまず無理だと思います。では40歳から始めたらどうかと言えばそれもなかなか厳しそうです。
40代で筋トレを始める人、または始めた人へのアドバイスとしては、決して焦らずにコツコツとトレーニングを積んで欲しいということです。できればよりクレバーに、無駄のない筋トレを目指すイメージです。がむしゃらにやってただ疲れて、しかも結果がでないとなるとまず続きません。
トレーニング前の予習復習はもちろんですが、筋肉が大きくなる原理、効果のあるトレーニング法をしっかり勉強し、筋トレに励んでいただければと思います。
マッチョになる大事な要素として良く言われるのが「筋トレ」「食事・栄養」「睡眠・休養」です。このどれかをおろそかにすると、途端に成果が出にくくなります。決してすぐに身につく知識ではありませんが、じっくり腰を据えて付き合ってください。